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復讐歪曲

■金曜ドラマ 魔王#04 地獄の門は開かれた 狙われた魔王
 いや〜今回も面白かった。実写のドラマが面白いと感じなるなんてかなり久しぶりな気がするな。今の日本のTVドラマって、右を向いても左を向いても砂糖菓子のような内容のものばかりな印象が強いから、韓国発であるこういった趣向の作品は貴重と言えるのかも。色々とプロットの古臭さは目につかないでもないが、それは個性でカバー出来ている感じ。今後の展開も楽しみです。
魔王公式:http://www.tbs.co.jp/maou2008/index-j.html

 さて、そんなこんなで迎えた四話。我らが魔王こと成瀬領の前に、怪しげな雑誌記者・池畑(六平直政)があらわれる。芹沢栄作(石坂浩二)から依頼された顧問弁護士の話を断ってくれと言う彼は、11年前に直人(生田斗真)が起こした事件当時、それをかばう記事を書き、その数年後、今度は栄作の告発記事を書いたところ、それを栄作の圧力で握りつぶされた上に、会社もクビにされたのだという。
 栄作に強い恨みを持つ池畑は、はたして成瀬の味方となるのか、はたまた手駒の一つとして利用されてしまうのか、もしくは敵となってしまうのか――。

 一方、芹沢直人は、しおり(小林涼子)のサイコメトリーに導かれて、自分が起こした11年前の事件現場に辿り着く。そして、一連の殺人事件がその事件と関わりがあることを確信、打ちのめされ刑事を辞めようとするのだが…。
 そんな中、直人はかつて自分たちが苛めていた山野圭太(清水優)の存在を思い出し、彼が働く出版社を訪ねる。成瀬の弟・英雄は山野を庇って死んだのだ。直人は山野が「雨野真実」だと睨み、「関係ない人を巻き込まないでくれ」と懇願するが、山野は何のことか分からないと否定。さらに「君は本当に酷い人だった。裁きを受けるべきなのは確かだよ」と言い捨てる。
 自らの犯した罪はあまりにも大きく、そしてまた今の根付いており――数多の許されざる過去は今まさに、直人自身に対して裁きを下そうとしていた。

 と、なかなかに痛快な展開の前半部分。成瀬の出番は少なく、ひたすらに直人が打ちのめされる様が描かれるというものでした。本来ならば同情を集めてもおかしくはない直人のキャラクターからは、なぜか「ざまあみろ」という感情しか湧いてこない。刑事を辞めると言い出した時、署の屋上にて「自分は悪人でしょうもないやつだ」とつぶやくシーンがありましたが、あそこで「自分は人殺しなんだ」と言えないあたりに、直人の持つ悪辣さが見え隠れしているのでしょうな。



 そして、そんな彼の元にまたもや「雨野真実」を名乗る人物から宅配便が届く。そこには中学時代から盗み撮りされた直人の写真が。「やはり自分が狙いなんだ」と戦慄する直人。さらに中にはダンテの「神曲」から引用された「地獄の門」の言葉が。それは“地獄の始まり”を知らせる一節だった。サイコメトラー しおりは、「犯人は自分の能力を知っていて、利用しているのでは?」と動揺する。犯人が植え付けた残像によって、狙い通りに操られているのではないか…。
 しかし、犯人からのメッセージに真っ向から立ち向かう決意をした直人は、“雨野真実”を地獄まで追いかける覚悟をするのだった――ここだけ抜き出してみればいい感じにも思える。同じ頃、直人の友人・葛西(田中圭)にも不審な郵便物が届き、それは麻里(吉瀬美智子)との密会写真であった。何者かが彼らを監視し続けているのであるが、それが誰なのかはまだ明かされない。
 これは、一見すると成瀬があちこちで隠し撮りをしているようにも思えるのであるが、今回登場した池畑や山野圭太のように、芹沢家関係者に恨みを持つ者は意外にも多く、そういった数々の意図が巧みに絡み合っているのは間違いないだろう。成瀬がどのようにして山野圭太を操ったのかはいまだに分からないが、大切な人を直人に奪われた者同士、意外としっかり繋がっている可能性も捨てきれない。人間の怨恨とは、かくも深いものなのだ。

 そんな中、ようやく捜査本部がたどり着いたのが、11年前の事件の被害者である英雄の遺族について。今頃になってなにしてんだこの無能一課が――と観ている側としては思わずにはいられないが、この事件については今まで伏せられていたも同然だったから仕方がないか。しかし、英雄の周囲について調査していた直人達は、英雄の母や兄も既に亡くなっている事実へすぐに到達して、捜査は再び行き詰まりを見せるのであった。

 ここで衝撃の新事実が発覚。やはり“成瀬領”という名前は後付けで付けられたものであったのだ。普通、名前で「こいつが遺族じゃないか」と気付くからね。何らかの方法で「姉」と呼ぶ人物の戸籍に入った成瀬領は、かつての自分自身“友雄”を死亡扱いにし、まったく別個の人間になっていたという。ちなみに、成瀬の旧姓は「まなか」であることも判明。漢字は…“間中”か、それとも“真中”か…。いずれにせよ、自らの過去から足がつくという恐れは全くなく、成瀬による次なる復讐劇の幕が上がるのであった…。

 ところで――今回のキャスト一覧の中に、かの“デーモン小暮閣下”の名前があったのだが、いったいどこに出てきたというのだろう? 劇中、浮かれて帰路に着く山野圭太の後ろの液晶ビジョンに、悪魔を思わせる不気味な目のアップが映っていたが、まさかあれだけっていうオチじゃなかろうな…(笑。

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